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【日中国交回復の9年前に!】
私は満州からの引き揚げ者の一人で、その想い出はこちらに書きました。 この夏(8月24日)、地元の平和映画祭の機会に、羽田澄子監督の ドキュメンタリ「嗚呼 満蒙開拓団」(2008年製作)を観ました。 (前略)たまたま送られてきた「星火方正(せいか ほうまさ)」という一冊の薄い冊子が私の気持ちを 大きく動かすことになった。 この冊子によって、私は初めて中国東北部、ハル ピンに近い方正県に、亡くなった日本開拓村の 難民のために中国人が建立してくれたお墓 「方正地区日本人公墓」があることを知ったので ある。 私は驚いた。関東軍に侵略され、開拓団に土地を 奪われ、日本人に恨みをもって当然な中国の人が 「何故、日本人のお墓を」と思ったのである。(後略) 《映画パンフレット なぜ映画「嗚呼 満蒙開拓団」を 作ったか 羽田澄子 から一部引用》 (前略)「祖国を見ることなく逝った開拓民たちも日本軍国主義の犠牲者 である」。国際主義的な精神に富んでいた周総理ら当時の中国政府指 導部は、日本の侵略に対する恨みがまだ衰えていない1963年、 日中が国交を回復する9年前(注a)に日本人公墓を建立してくれたのだ。 (中略)隣接する国同士がナショナリズムを高揚させるほど不毛なことは ない。日本人公墓は、忘れがちな国際主義的な精神を呼び覚ます存在と 言えるだろう。肥沃な土地を奪い、五族協和、王道楽土と称した”満州国” は、日本の敗戦と同時に瞬時にして崩壊した。侵略された国が侵略者の 人々の墓を建立し、墓守りを置き、維持管理を長年しているのだ。(後略) 《同パンフレット 日本人公墓は何を語るのか 大類義啓(方正友好交流 の会事務局長)から一部引用》 (注a) 9年前 1931年 満州事変 1937年 日中戦争 1941年 太平洋戦争 1945年 広島・長崎被爆、ソ連満州侵攻、無条件降伏 1946年 満州から引き揚げ開始 1963年5月 ●日本人公墓建立許可 1966年 文化大革命 1972年9月 ●日中国交正常化 まだまだ知らないことが多いものです。 子どもだったとは言え、その近くに居て、そこから逃げてきた(引き揚げてきた) 私が最近まで全く知らなかったのです。改めて戦争の底知れない恐ろしさを 感じます。 両親も知らずに死んだのかも知れません…。 by MO (想い出追記) これは私の引き揚げ時の「退去證明書」です。 ハルピンから移り、一時滞在していた長春(新京) で発行されています。 父は別扱になって、一旦記載された名前が赤で 抹消されています。この少し前に死んだ兄は記載 されていません。私はこの時点では四歳の筈です が何故か五歳と記されています。 要は、右の者は日本に帰国する者なり、中華民国 三十五年(注1946年)七月とあります。 私(むうちゃん)は、幸運にも引き揚げ開始直後に 引き揚げることが出来たのです。
by 9collection
| 2010-09-17 09:09
| ちょっと真面目
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